非常に温和で明るく活動的な清廉潔白なローマ法王

バチカン市国は、ローマ郊外にある世界で最も小さい主権国家です。

国家でありながら、総面積は東京ディズニーランドより一回りも小さいので、世界地図ではほとんど見分けることができないほどです。

しかし、面積は小さくてもその影響力は絶大で、世界最大の宗教であるローマカトリック教の信徒11億人が信奉する宗教の総本山でもあります。

また、観光名所としても世界的に名高く、世界遺産に指定されていることから、世界中から観光客が訪れます。

まさに、イタリア最大級の観光スポットだと言えるでしょう。

しかし、この国に入国するために、入国審査を受けたり、検問でパスポートを掲示する必要はありません。

ローマ市内から徒歩で入国できるので、誰もが気軽にこの国を観光することができます。

しかし、国内で観光客に立ち入りが許されているのは、サン・ピエトロ広場と大聖堂、美術館の三カ所のみです。

その他の部分は非公開で、どのような街並みになっているかもわかりません。

世界最大の宗教を司る国家ですから、その秘密主義は徹底しているのです。

このように、謎と魅力に満ちたバチカン市国ですが、この国の有名人は何と言ってもローマ法王でしょう。

現法王のフランシスコ1世は、代々の法王の中で初めての南米出身の法王です。

彼はアルゼンチンの出身ですが、かれの生まれ故郷も含めて、南米は特にカトリック信者が多いことで知られています。

そのため、信者の支持を獲得するために、あえて南米出身の枢機卿を法王に選んだのではないか、と考える人もいます。

しかし、こうした政治的思惑は別として、現法王は非常に温和で明るく活動的な人物であるという評価が大半であり、概ね世界各国で好意的に受け止められています。

彼の名前は、清貧を旨とした中世の修道僧フランチェスコにちなんでつけられたものであり、その清廉潔白な人柄は、宗教指導者としては最もふさわしい資質であると言えるでしょう。

残念ながら、代々の法王は必ずしも清廉な人物ばかりとは限りません。

なかには蓄財に明けくれたり、贅沢三昧をして国庫を空にしてしまった人物もいます。

しかし、その贅沢三昧のおかげで、ラファエロやミケランジェロなどの偉大な芸術家の素晴らしい作品が後世に残ったのです。

彼らのような有名人が残した壁画や絵画、彫刻は今でもバチカン市国の至宝として、訪れた観光客の目を楽しませてくれます。

このように、宗教的な面と世俗の面の両方を併せ持つのがバチカンの魅力です。