利益を追求する産業はなく例外的に投資運用を行う

バチカンは、世界最小の国で、経済状況は世界で最も特殊だといえるでしょう。

カトリックの総本山ともいえる場所で、独立した国ではありながらも、独立した経済を持たない国とも考えられます。

基本手金は、利益を追求する産業はありません。

歳入は献金や募金、美術館の入場料などに限定されています。

例外的に利益を追求する産業としてあるのが、宗教活動協会の投資運用です。

宗教活動協会は、投資銀行を通じて運用を行っています。

実際には、民間の投資銀行との癒着なども指摘されていますし、マネーロンダリングなども指摘されていますから、きれいなお金ではないとも言えます。

特に、マネーロンダリングにかかわったとされる問題は、よく指摘されていて、イタリアの司法当局に資産を押収されたこともあります。

宗教的な意味合いのある資金ですから、簡単には踏み込めないということもあって、このようなことが行われていたものと推察されます。

バチカンは一つの国でありながら、独自の通貨をは行していません。

以前は、イタリアの通貨であるリラを用いていました。

しかし、イタリアがEUに加盟し、通貨としてユーロを採用したことなどから、バチカンでもユーロが用いられるようになりますし、独自に発行も行うようになります。

もちろんですが、発行された通貨はユーロ圏内で利用することができます。

これによって、通貨を持たない特殊な国ではなくなったと考えられます。

バチカンは、主教のためにある国だともいえるでしょう。

すべての資金は、宗教活動のためであると考えられます。

宗教活動を行うための人員に対して、給与を支払うことで経済が回っていますし、上述したように、基本的には産業がありません。

ですから国が豊かになるということは、宗教活動が活発になる以外の方法ではありえないことなのです。

カトリックの信者からの献金などによって、経済状態が維持されているわけですから、ほかの国の経済状況と比較することには無理があります。

献金や寄付といった形で、いろいろなことが行われていますし、ほかにもパトロン的な存在もいます。

たとえば、礼拝堂を修繕するにあたって、テレビ局が資金を出すといったことも行われています。

バチカンという国は、経済が産業によって支えられているというよりは、カトリックの信徒や、あるいはカトリックの芸術を好む人たちよって支えられています。

一つの独立した国として考えるよりは、一つの小さい宗教団体としてみたほうが良いでしょう。